コンビニエンスストアでの物価水準は、500mlペットボトルのミネラルウォーターは7バーツ(約26.6円)、同じ大きさのコカ・コーラは17バーツ(53.2円)である。
そんな中、ひときわ高い日本製商品を発見した。瀬戸内白桃ラムネとおこちゃまびいるである。
コンビニのショーケースに、何の説明もなく売っている。商品ラベルにアルファベットは書いてあるものの、タイ現地の人にとっては何のことかよくわからない。値札は、それぞれ"SETOUCHIHAKUTORUMUNE"、"OKOCHAMA SODA FOR KIDS"である。
その価格であるが、なんと、瀬戸内白桃ラムネが79バーツ(約300円)、おこちゃまびいるが89バーツ(約338円)である。
タイのプーケットのような場所で、瀬戸内がそこまでの知名度があるとは思えない。また、「おこちゃま」と言ったところで、何を意味するかも伝わらないだろう。
仮にプーケットを旅する日本人をターゲットと設定すれば、この2つの飲み物のいずれかを手に取る旅行客はいるかもしれない。実際、取材した2日間で瀬戸内白桃ラムネは1本売れていた。ただし、そうした需要がどれだけのボリュームになるかは疑問である。
もし、この2つの商品をタイで売るとすれば、デパートのような場所で、他の日本製商品と一緒に、しっかりした商品説明を加えた上で陳列する必要があるだろう。
グローバルマーケティングでは、商品そのものだけではなく、どのような流通経路にのせて、どこで販売するかも非常に重要な要素である。