2017年5月30日火曜日

観光庁 平成29年度版観光白書を発表


観光庁が「平成28年度観光の状況」及び「平成29年度観光施策」(平成29年度版観光白書)を国会に提出しました。

世界と日本の観光の動向や昨年度講じた施策と今年度講じようとする施策のほか、今年度は第2部で、持続可能な賑わいを有する観光地づくりに向けての取組み事例と賑わいの持続に何が有効であるかについての分析結果がまとめられています。

<平成28年世界の観光の動向>

国連世界観光機関(UNWTO)発表の世界観光動向によると、2016年(平成28年)の国際観光客 は前年比4,600万人増の12億3500万人(対前年比3.9%増)となりました。

国際観光客到着数と世界の実質GDPは強い相関関係が見られます。

国際観光客到着数における欧州のシェアは過半を占めるが、直近10年で5.5ポイント減少しているのに対し、ア ジア太平洋では、5.1ポイント増加し、24.5%まで拡大しており、アジアにおける観光需要の活性化が見られます。

UNWTOの国際観光客数の年平均伸び率の予測によると、 2010年(平成22年)~2020年(平成32年)は、南アジアが6.8%、北東アジア、東南アジアが5%台後半と、アジア地域の高い伸びが予測されていますので、この予測を裏付けるようなデータと言えるでしょう。

2015年(平成27年)の「外国人旅行者受入数ランキング」において、日本は、1,974万人(16位(アジアで5位))となり、2014年の 1341万人(22位(アジアで7位))から人数、順位ともに上昇しました。

<日本の観光の動向(訪日旅行の状況)>

2016年(平成28年)の訪日外国人旅行者数は、2,404万人(対前年比21.8%増)となり、当初2020年に2000万人としていた政府目標を大きく上回るペースで推移しています。

訪日外国人旅行者数の内訳は、アジア全体は2,010万人(全体の83.6%)となった。東アジアでは1,747万人 (全体の72.7%)となり、ASEAN諸国(6ヶ国)でも251万人を突破(全体の10.4%)、北米も152万人を超え、欧州主要3か国(英・仏・独)も73万人を超えました。

<持続可能な賑わいを有する観光地づくりに向けて >

地域の事例から、観光地域づくりの取組みにおいて賑わいの持続に何が有効であるかについて分析を行った結果、「観光資源の磨き上げ」「インフラ整備と連動したソフト対策の実施」「マーケティングにおけるターゲットの明確化」の3点が挙げられています。
たしかに、正しい示唆ではありますが、具体的な施策には結びつけにくい結果となっており、実際の政策立案者や企業にとってはさらなる深堀が必要です。

詳細は下記のページをご参照ください。
http://www.mlit.go.jp/kankocho/news01_000261.html
Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...