2015年11月21日土曜日

中小企業の海外進出支援:政府の「総合的なTPP関連政策大綱」原案

2015年11月21日の各新聞社の報道によると、25日に発表される「総合的なTPP関連政策大綱」で中小企業の海外進出支援が盛り込まれる予定である。

環太平洋経済連携協定(TPP)の大筋合意を受け、政府が25日にも決定する「総合的なTPP関連政策大綱」の原案が20日、分かった。
 中小企業の海外進出を支援し、市場開拓や事業拡大に6割以上が成功する目標を掲げるなど、TPPを追い風にした「攻めの政策」を打ち出した (YOMIURI ONLINE 2015年11月21日 より引用) 
市場開拓や事業拡大に6割以上が成功できるように支援するというもの。裏返せば、現状の海外進出は成功割合がそれほど高くないということである。弊社のフィリピンにおけるビジネスパートナーによると、
「設立された現地法人の8割は休眠状態に陥っている」
とのことである。

なぜ、成功確率が低いのか?その要因の多くは現地事情の理解不足にある。
海外展開で成功するためには、現地消費者のニーズのみならず、文化や商慣習に関する理解が不可欠だ。日本と同じような感覚で現地法人を開設し、売掛金の回収に苦労しているという話もよく聞く。
中小企業庁が実施した調査においても、多くの中小企業が「販売先の確保」や「信頼できる提携先・アドバイザーの確保」を上位に上げており、現地におけるネットワークの重要さが認識されている。

輸出を成功させるために最も重要と考えている
(成功と失敗の分かれ道となる)取組
(輸出の開始によって売上高が増加した企業と増加しなかった企業)

資料:「中小企業の海外展開の実態把握にかかるアンケート調査」
(2013年12月、損保ジャパン日本興亜リスクマネジメント(株))

弊社(株式会社グローバルブレインスクエア)では11月30日に新サービス「グローバルビジネスマッチング(GBM)」を公開する。このサービスは、日本企業の海外進出を現地パートナーが直接支援するサービスである。現地事情を熟知した現地の会社が支援することにより、中小企業であっても海外進出の成功確率は格段に高まる。弊社はこのサービスを通じ、TPPを契機に海外進出を検討する中小企業を支援していく。


新サービス「グローバルビジネスマッチング(GBM)」
もちろん、弊社以外にも様々な海外展開サービスが提供されている。こうしたプロの視点を生かした、中小企業の海外進出の成功確率が高まることを切に願うばかりである。十分な準備も無いまま「まずは海外現地法人を作りましょう!」と言ってくる「専門家」は要注意である。
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