韓国の大邱(テグ)に出張した際、「ダイソー」という100円ショップに行った。店内は日本のダイソーと同じような作りである。日本人が「ダイソー」と聞けば、「日本のダイソーのチェーン店だろう」と考えるのが普通であろう。
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韓国の大邱(テグ)で見た「ダイソー」 |
しかし、この店のロゴは日本のダイソーのロゴとは異なる。日本のダイソーは"DAISO"と全部大文字アルファベット表記のロゴを使っているが、この店のロゴは全部小文字で"daiso"である。
ここで登場するのが企業のグローバルサイトだ。
ダイソーのグローバルサイト(http://www.daisoglobal.com/)をご覧いただきたい。
このサイトには"Store Locator"という機能が付いており、全世界のダイソーの店舗を検索できる。
この機能の"Select Area"で"Asia"を選ぶと、"Select Country"で国が選べる。ここで並んでいるのは、中国、シンガポール、ミャンマー、シンガポール、台湾、香港、タイ、インドネシア、ベトナム、マカオ、マレーシア、フィリピン、カンボジアの13か国と地域である。韓国は無い。こうして見ると、韓国の「ダイソー」は日本のダイソーの公式な店では無い、ということがわかる。
------2015年10月19日追記------
上記につき、本日コメント欄にてご指摘いただいたので訂正する。
上記の通り、グローバルサイトだけを見ると韓国のダイソーは無い。しかしながら、日本サイトの「店舗検索」というページ(http://www.daiso-sangyo.co.jp/shop/index.php)を見ると韓国の店舗が検索できる(http://www.daiso-sangyo.co.jp/shop/index.php?prc=overseas&sid=5)。各店舗のロゴを見ると、上記と同様に全部小文字で"daiso"となっている。韓国のダイソーは、韓国の中堅流通会社「アソン産業」との合弁の「ダイソーアソン産業」が展開しているため、ロゴも日本のロゴとは変えているのであろう。こうして、日本サイトまで見ると、大邱で見たダイソーは公式のお店だということがわかる(ただし、日本サイトにも韓国の全店舗が掲載されているわけではなく、上記大邱(テグ)のお店も掲載されていない。
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グローバルサイトで拠点表示しておくと、サイトに訪れたユーザーは公式の店と非公式の店を識別できる。
よく、グローバルサイトは何のためにあるのか?と質問されることがあるが、こうして拠点表示をして自社ブランドの管理をするためには必須のWebサイトと言えるだろう。
------以下、2015年10月19日加筆修正------
もっとも、全世界の拠点を管理し、常にアップデートしていることが前提となるため、相応の労力をかけることが前提となる。そのコストを削減するため、「弊社のグローバルサイトには拠点表示はしない」という方針の会社もあるが、上記のように、本来は公式のお店であるにもかかわらず、グローバルサイトに拠点表示が無い時点で、公式か非公式かわからなくなる状況も容易に想像できる。たしかに、日本サイトまで見ればわかることではあるが、やはりグローバルサイト本来のターゲットユーザーである海外ユーザーの利便性を考えれば、グローバルサイトをしっかりと更新しておいた方がより使い勝手の良いサイトとなるであろう。