2015年6月15日月曜日

「爆買い」に頭を悩ますホテル業界

最近、中国人観光客の「爆買い」が話題となっている。この「爆買い」とは、中国人観光客が帰国後にお土産にしたりネットで売ったりするために、日本の化粧品や医薬品、家電などを大量買いして持ち帰る現象のことである。観光庁のデータによると、訪日外国人全体の旅行消費額は2兆278億円に上り、そのうち5583億円は中国人となっている。百貨店や家電量販店は この「爆買い」のために潤っており、日本経済にとっても好影響を与えていると言ってよいだろう。

ところが、この「爆買い」に頭を悩ませているのがホテル業界だ。




私が東京の大手ホテル関係者にインタビューしたところ、「爆買い」する中国人の買物量は半端が無く、1人あたり段ボール2~3箱買う人も珍しくない。すると、ホテルの部屋に持ち込もうにも、日本のホテルの部屋のサイズでは手狭になってしまう。フロントで荷物を預かろうとしても、「爆買い」する観光客が複数いるとストックが足りなくなってしまうのである。
日本政府としては今後、 2020年に訪日外国人旅行者数を2,000万人にすることを目指しており、ホテルの宿泊客も増加する可能性が高い。しかしながら、さらに多くの観光客を受け入れるのであれば、ストックの増強も含め、ホテルの設備を見直す必要に迫られる。

同様に、公共交通機関や主要駅やイベント会場、観光地も今のままでキャパオーバーになりかねない。今後、東京という街全体の導線設計を早急に見直す必要があるだろう。


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