2015年5月16日土曜日

グローバルマーケティングの課題(2) : 顧客ニーズが把握しにくい

「誰に」売るかを決めたとして、次に問題になるのが、顧客ニーズである。グローバルを対象にしていると、物理的に離れた地域のニーズはつかみにくい。
国内市場の話であれば、想定している対象顧客層を集めてインタビューすることもできるし、実物を見せながら意見を聞くこともできる。
しかし、海外となるとそうはいかない。インタビューするにも対象顧客層を見つけるのが難しいし、見つけられたとしても話を聞くためにはお金と時間がかかる。そこまでしてニーズを調査するべきか?という議論が社内で巻き起こり、調査のための予算が認可されないことも多い。
そうなると、現地の事情がよくわからないまま、日本の顧客に合った商品を投入することになる。
そうなると、売れる可能性もあれば売れない可能性もある、いわばギャンブルのような状況になるのだ。私としては、事前にニーズを把握するコストと、実際に商品を投入して売れなかった時の損失をどのように考えているのか聞きたいところであるが、残念ながら、現状はここでつまづくことも多いのである。
 
日本からフィリピン出張に行く時に、買って行くとものすごく喜ばれる大人気の食品があるのだが、ご存知だろうか?
日本では30円で売られているあのチョコレートが台湾で大人気になることは予測できただろうか?
こうした情報は現地の人に聞けばすぐにわかることであるが、日本にいながら把握するのはTV番組などで取り上げられない限りは難しい(TV番組で取り上げられてから参入しても遅い)

グローバルマーケティングは、ニーズの把握においてもジレンマが生じるのである。

グローバルマーケティングの課題2

 
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