最近、アメリカや日本などの先進国ではあらゆる商品のインターネット販売が一般的になってきたので、ECサイトが販路として有望視されることも多い。単に英語や中国語のWebサイトを作って公開しているだけではアクセス数は見込めない。これだけインターネットが普及していると、既に同様の商品のWebサイトが公開されていることも多く、そうした有象無象の中で自社のインターネットサイトを差別化し、集客していくのは難しいのである。
AmazonやeBayなどのECモールを使えば良いではないか、という意見もあるだろう。たしかに、自社サイトを運営するよりは集客を見込める。しかし、モール内には既に多くの出店があり、差別化するためには広告施策などでコストがかかる。また、中国の有名なタオバオは出店審査時の本人確認なども厳格で、日本国内から出店手続きをするのも難しい(以前よりはだいぶ楽になったが・・・)。さらには、モールへの出品料、売買成立時の手数料なども支払わねばならない。
では、リアル店舗で売れば直ちにうまく行くのかというと、もちろんそんなことはない。第一、馴染みのない国/地域で信頼のおけるパートナーに出会うのは至難の技である。進出する国/地域に強固なネットワークを持つ会社と取引しようとすると、最低契約期間や取引時のマージンで折り合いを付けるのが難しい。それに対し、規模の小さい会社と組むと、契約条件は緩くしてもらえる可能性が高いが当然のことながら販売力が弱い。
こうした対立を解消しなければ前に進めないのである。