2015年12月20日日曜日

中小企業の過半数が海外事業拡大の意向:帝国データバンク調査

2015年12月18日、帝国データバンクが中小企業の海外進出動向調査の結果を発表した。

中小企業の海外進出動向調査(帝国データバンクのサイトへ)

この調査によると、海外事業の今後の展開方針は


  • 拡大意向:52.5%
  • 現状維持:41.9%
  • 縮小・撤退意向:5.5%


となった。

理由としては


  • 海外での需要増:60.4%
  • 取引先企業の海外進出:49.8%

が多くなっており、多くの企業が海外での需要増を見越して海外進出を志向し、その動きに合わせて他社も海外進出する流れが見える。
成長市場で大きく売り上げを伸ばすためには、当然のことながら成長の初期段階に参入し、成熟期に入る前までにシェアを獲得することが必須である。現在、東南アジア諸国を中心に成長段階にある市場は多く存在するが、昨今の中国市場のように、いつ成長が鈍化するかはわからない状況である。まだ成長の見込める現段階で、現地の市場動向をしっかりつかみ、進出可否の判断をしていただきたい。

2015年11月21日土曜日

中小企業の海外進出支援:政府の「総合的なTPP関連政策大綱」原案

2015年11月21日の各新聞社の報道によると、25日に発表される「総合的なTPP関連政策大綱」で中小企業の海外進出支援が盛り込まれる予定である。

環太平洋経済連携協定(TPP)の大筋合意を受け、政府が25日にも決定する「総合的なTPP関連政策大綱」の原案が20日、分かった。
 中小企業の海外進出を支援し、市場開拓や事業拡大に6割以上が成功する目標を掲げるなど、TPPを追い風にした「攻めの政策」を打ち出した (YOMIURI ONLINE 2015年11月21日 より引用) 
市場開拓や事業拡大に6割以上が成功できるように支援するというもの。裏返せば、現状の海外進出は成功割合がそれほど高くないということである。弊社のフィリピンにおけるビジネスパートナーによると、
「設立された現地法人の8割は休眠状態に陥っている」
とのことである。

なぜ、成功確率が低いのか?その要因の多くは現地事情の理解不足にある。
海外展開で成功するためには、現地消費者のニーズのみならず、文化や商慣習に関する理解が不可欠だ。日本と同じような感覚で現地法人を開設し、売掛金の回収に苦労しているという話もよく聞く。
中小企業庁が実施した調査においても、多くの中小企業が「販売先の確保」や「信頼できる提携先・アドバイザーの確保」を上位に上げており、現地におけるネットワークの重要さが認識されている。

輸出を成功させるために最も重要と考えている
(成功と失敗の分かれ道となる)取組
(輸出の開始によって売上高が増加した企業と増加しなかった企業)

資料:「中小企業の海外展開の実態把握にかかるアンケート調査」
(2013年12月、損保ジャパン日本興亜リスクマネジメント(株))

弊社(株式会社グローバルブレインスクエア)では11月30日に新サービス「グローバルビジネスマッチング(GBM)」を公開する。このサービスは、日本企業の海外進出を現地パートナーが直接支援するサービスである。現地事情を熟知した現地の会社が支援することにより、中小企業であっても海外進出の成功確率は格段に高まる。弊社はこのサービスを通じ、TPPを契機に海外進出を検討する中小企業を支援していく。


新サービス「グローバルビジネスマッチング(GBM)」
もちろん、弊社以外にも様々な海外展開サービスが提供されている。こうしたプロの視点を生かした、中小企業の海外進出の成功確率が高まることを切に願うばかりである。十分な準備も無いまま「まずは海外現地法人を作りましょう!」と言ってくる「専門家」は要注意である。

2015年11月15日日曜日

レンタルスマホ、レンタルWifi事業に暗雲か? : 香港で展開される無料スマホレンタルサービス"handy"

香港滞在中、ガイドさんから無料のレンタルスマホサービスの紹介があった。

・ネット接続無料
・日本への国際通話無料
・テザリングでwifiルータとしても使用可能

「そんなサービスあるのか?」と一瞬我が耳を疑いたくなるが、香港には実在するのである。"handy"と呼ばれるサービスで、ホテルなどで無料のスマホを貸し出している。

香港の無料スマホ貸し出しサービス"handy"

私が滞在しているホテルでは、部屋に置かれており、滞在中、自由に持ち歩くことができる。
このサービスがあれば、わざわざ海外用の携帯電話なwifiルータを借りる必要は無くなってしまう。もちろん、携帯電話キャリアの海外パケ放題など不要になるだろう。香港の街中を散策する時は、この"handy"を持ち歩けばよい。空港ではフリーWifiが完備されているので、空港でも不便なことはない。

世の中、そんなうまい話があるわけなかろう。きっと使いにくいはずだ・・・、と思って、試しに持ち歩いてみたが、操作性は全く問題ない。最初に使う時に1分程度の動画広告が流れるが、その後は普通のスマホのように使える。

"handy"からはネットショッピングが可能。
市内レストラン・ショップの割引チケットも入手可能
広告収入で賄っているのかもしれないが、広告が前面に押し出されているわけでもない。あくまで、ガイドブックと同様に必要に応じて情報収集ができ、お店やレストランによっては割引チケットが入手できる。

旅行者が良く使うFacebookやGmailのアプリはインストール済み
旅行者にとって人気のあるFacebookやGmailといったアプリはインストール済みですぐに使えるようになっている。カメラも付いているので、パケット料金を全く気にすることなく、撮った写真はすぐシェアできる。

この無料スマホ貸し出しサービスの影響は大きい。前述の通り、WifiルータやSIMカードのレンタル業者は大きな影響を受けるだろう。また、今後こうしたサービスが世界中で広まれば、日本でもまたインバウンド需要を見込んだ無料スマホ貸し出しサービスに対するニーズが高まるだろう。インバウンド需要の取り込みを考えている事業者は、こうした時代の変化を見越し、先回りして対策を検討する必要がある。